当社の事業は三つに分かれています。建物を解体する「解体工事事業」、出た廃材を運んで処理する「産業廃棄物処理事業」、処理した廃材を資材に戻す「資源リサイクル事業」です。ただ、現場の側から見れば、これは三つの事業ではありません。一本の流れを、許可の区分に合わせて三つに名前を付けているだけです。
建設業の世界では、この流れが途中で切れていることがふつうです。解体業者が建物を壊し、別の運送業者が廃材を運び、さらに別の処理業者が受け入れる。それぞれが別の会社なので、どこかで予定が詰まれば工程全体が止まります。処分場が満杯で搬入を断られれば、解体現場に廃材が積み上がったまま重機が止まる。そういうことが実際に起こります。
当社は1991年に収集運搬の許可を取り、1998年に中間処理施設を持ちました。段階的に自社化を進めてきた理由は単純で、他社の都合で現場が止まるのを避けたかったからです。結果として、工期と費用と記録の三つを自社で管理できるようになりました。
3つの事業
事業A|解体工事事業
解体工事は、当社の売上の約58%を占める主力事業です。年間の施工件数は約480件、うち木造住宅が約290件、鉄骨造・RC造の非住宅が約190件という構成です。
受注の経路は大きく二つあります。一つはゼネコン・工務店・ハウスメーカーからの下請発注で、新築着工前の既存建物の解体を担います。もう一つは不動産会社・デベロッパーからの直接発注で、土地の仕入後に更地化する工事です。個人のお客様からの空き家・実家の解体も承っていますが、件数としては全体の1割程度です。
解体工事で難しいのは、壊す技術そのものよりも、その周辺にあります。建設リサイクル法の届出、特定粉じん排出等作業届、道路使用許可、近隣への挨拶、ライフラインの停止手続き。これらが一つでも漏れると着工できません。工期が決まっている下請工事では、この段取りの精度がそのまま信用になります。
対応できる構造と工種
| 木造 | 戸建住宅・アパート・店舗・倉庫。重機解体と手壊し解体を併用し、隣地との距離に応じて使い分けます。 |
|---|---|
| 鉄骨造(S造) | 工場・倉庫・事務所ビル。ガス切断とクレーンによる吊り下ろしを組み合わせ、鉄骨は製鋼原料として出荷します。 |
| 鉄筋コンクリート造(RC造) | マンション・商業ビル・プラント基礎。大型圧砕機による圧砕解体を基本とし、散水で粉じんを抑制します。 |
| 内装解体 | テナント退去時の原状回復、スケルトン化。什器・造作・設備の撤去を品目別に分別しながら進めます。 |
| アスベスト除去 | 事前調査(建築物石綿含有建材調査者による)から、レベル1〜3の除去工事、負圧隔離養生までを自社で実施します。 |
| 外構・土間・基礎撤去 | ブロック塀、擁壁、土間コンクリート、杭基礎の撤去。整地・転圧まで行います。 |
事業B|産業廃棄物処理事業
産業廃棄物処理事業は、売上の約31%を占めます。収集運搬業と処分業の両方の許可を保有しているため、排出から処分までを一つの委託契約で完結できます。
顧客の内訳は、製造業・物流倉庫を中心とした定期回収の契約が約60社、工事現場からのスポット回収が年間約900件です。定期回収では、アームロール車でコンテナを設置し、満載の連絡を受けて交換に伺う方式を基本としています。回収頻度は週1回から月1回まで、排出量に応じて設定します。
中間処理を行うのは、埼玉県加須市の加須リサイクルセンターです。2016年に全面建替えを行い、処理能力は日量280トン。破砕機、選別ライン、磁選機、圧縮梱包機を備え、搬入物を品目別に分けて再資源化しています。
取り扱う主な品目
がれき類(コンクリートがら・アスファルトがら)/木くず/金属くず/廃プラスチック類/ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず/紙くず/繊維くず/廃石綿等(特別管理産業廃棄物)/混合廃棄物
※感染性廃棄物、廃油のうち引火性の高いもの、水銀使用製品産業廃棄物の一部など、当社の許可品目外のものはお受けできません。品目の判断に迷う場合は、現物の写真をお送りいただければ確認いたします。
事業C|資源リサイクル事業
資源リサイクル事業は売上の約11%ですが、当社にとっては三つの事業をつなぐ最後の一手です。中間処理を終えた廃材を「製品」として出荷できなければ、結局は埋立処分に回すことになります。
もっとも量が多いのはコンクリートがらです。破砕機で粒度を調整し、再生砕石(RC-40、RC-30)として道路の路盤材や駐車場の敷砕石に出荷します。鉄スクラップは種類別に選別して製鋼原料へ。木くずはチッパーでチップ化し、バイオマス発電所の燃料や畜舎の敷料として出荷しています。
2026年3月期のリサイクル率は95.8%でした。残る4.2%は、分別が困難な混合廃棄物と、石膏ボードなど受入先が限られる品目です。ここをどう下げるかが、現在の課題です。
3つの事業がつながることで生まれること
工程が他社の都合で止まらない
解体現場から出た廃材は、自社の車両で自社の施設に運びます。受入枠を自社で調整できるので、「処分場が満杯で搬入できない」という理由で現場が止まることがありません。工期の厳しい下請工事でこれは大きな差になります。
中間マージンが乗らない
解体を請け負った会社が運搬と処分を外注すれば、そこには当然マージンが乗ります。当社は自社で完結するため、その分を価格に反映できます。特にRC造のように廃材量が多い工事では、処分費が全体の3割を超えることもあり、差が出やすい部分です。
記録がつながる
どの現場から出た廃材が、いつ搬入され、何に生まれ変わったのか。当社は解体から再資源化まで自社で追えるため、再資源化報告書を実態に基づいて作成できます。「書類は出たが中身は追えない」という状態にはなりません。
対応エリアと設備
| 施工エリア | 埼玉県全域/東京都23区および多摩地域/千葉県北西部(松戸市・市川市・柏市・流山市ほか)/茨城県南部の一部 ※上記以外も規模によりご相談に応じます。 |
|---|---|
| 拠点 | 本社(埼玉県川口市)/加須リサイクルセンター(埼玉県加須市)/東京営業所(東京都足立区) |
| 中間処理能力 | 日量280トン(がれき類・木くず・金属くず・廃プラスチック類の破砕および選別) |
| 保有重機 | 解体用油圧ショベル14台(0.1〜1.4m³級)/ホイールローダー5台/ブレーカー・圧砕機・つかみ機の各種アタッチメント |
| 保有車両 | アームロール車12台/ダンプ9台/平ボディ4台/重機運搬用トレーラ2台(全車GPS搭載) |
| 営業時間 | 8:00〜18:00(日曜・祝日休業)/工事の作業時間は原則8:00〜17:00 |
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