資源リサイクル事業

分けることが、活かすことになる

中間処理を終えた廃材を、再生砕石・金属スクラップ・木材チップとして出荷しています。2026年3月期のリサイクル率は95.8%。再生資材の販売も行っています。

廃棄物を「処理した」と言えるのは、それが次の用途に渡ったときだけだと考えています。細かく砕いて山にしただけでは、置き場が変わっただけです。当社が三つめの事業として資源リサイクルを置いているのは、出口まで自分たちで責任を持たないと、分別の手間が意味を失うからです。

廃棄物を「製品」に戻すまで

当社の行動指針の二つめは「分けることが、活かすことになる」です。現場で何度も言われてきた言葉で、意味は単純です。混ざったものは価値がなく、分かれたものには買い手がつく。

たとえば、コンクリートがらに木片と鉄筋とプラスチックが混ざっていれば、それは混合廃棄物であり、処理費を払って引き取ってもらう対象です。同じものを、コンクリート・木・鉄・プラスチックに分ければ、コンクリートは再生砕石の原料になり、鉄は有価で売れ、木はチップになり、プラスチックは燃料になります。分けるのは手間ですが、分けた先に用途があることが分かっていれば、その手間は投資になります。

加須リサイクルセンターでは、一次選別、破砕、磁選、風選、手選別の五段階で廃材を分けています。この工程を経て出てくるのが、以下の製品です。

粒度の揃った再生砕石の山

再生砕石(RC-40・RC-30)

搬入量が最も多いのはコンクリートがらです。解体現場から出た基礎・躯体・土間のコンクリートを、ジョークラッシャーで一次破砕し、インパクトクラッシャーで二次破砕したうえで、ふるいにかけて粒度を調整します。

出荷している規格は主に二つです。RC-40(粒径0〜40mm)は道路の下層路盤材、駐車場の敷砕石、構造物の基礎砕石として使われます。RC-30(粒径0〜30mm)はより締まりやすく、歩道や宅地内の舗装下地に向きます。

再生砕石は、天然砕石と比べて単価が安く、品質も用途を選べば十分です。自治体の工事では再生資材の利用が標準になっており、当社の出荷先も公共工事の元請会社が中心です。民間の造成工事、資材商社への卸、個人の駐車場舗装向けの小口販売にも対応しています。

出荷時は、製品を破砕機の近くに置かず、品目別・粒度別に区画を分けて保管しています。混ざれば規格から外れてしまうためです。

再生砕石を積んだダンプトラックが道路工事現場に資材を納入している様子

販売価格の目安

RC-401,400円〜/トン(場内引取) 配送の場合は別途運賃
RC-301,600円〜/トン(場内引取)
再生粒度調整砕石(RM-30)2,200円〜/トン(受注生産)
小口販売0.5立方メートル単位から対応(軽トラック持込可)

金属スクラップ

鉄骨造の解体、工場の設備撤去、製造業から出る端材など、金属くずは当社の扱い量のうち重量ベースで約17%を占めます。

金属は廃棄物のなかで唯一、安定して有価で取引される品目です。したがって、どれだけ丁寧に選別できるかが直接収益に跳ね返ります。当社では、鉄スクラップをヘビー・新断・ダライ粉などの等級に分け、非鉄についてはアルミ・銅・真鍮・ステンレスに分けて保管しています。アルミサッシからガラスとゴムを外す、銅線の被覆を剥く、といった手間のかかる前処理も場内で行います。

出荷先は製鋼メーカーおよび非鉄問屋です。鉄スクラップの価格は国際市況に連動して動くため、買取単価も相場に合わせて変動します。解体工事の見積では、売却見込額を工事費から差し引いて提示しています。鉄骨造の解体費が木造より割安になる場合があるのは、この控除があるためです。

金属スクラップが種類別にヤードに積まれている様子

木材チップとバイオマス燃料

木くずは、建設木材、型枠、木パレット、梱包材、伐採材が中心です。一次破砕機で大割りにしたうえで、チッパーにかけてチップ化します。

出荷先は三つに分かれます。一つはバイオマス発電所向けの燃料チップです。2025年9月から本格的に出荷を始めました。二つめは製紙原料および木質ボード(パーティクルボード)の原料です。三つめは畜舎の敷料や緑化資材で、こちらは塗料や接着剤を含まない無垢材に限定して供給しています。

木くずで難しいのは異物の除去です。釘、ビス、金物、ビニールが混ざると、燃料チップとしては受け入れられません。磁選機で鉄を除いたあと、手選別ラインで残りを取り除きます。チップの品質を保つために最も人手をかけている工程がここです。

木材チップが山積みになったリサイクルヤード

廃プラスチック・混合廃棄物

廃プラスチック類は、品目の揃ったものと混ざったもので扱いが大きく変わります。

養生シート、梱包フィルム、プラスチックパレットのように素材が単一で汚れの少ないものは、圧縮梱包機でベール化し、再生樹脂原料として出荷できます。一方、塗装された塩ビ管や複合材、汚れの付いたものはマテリアルリサイクルに向かないため、固形燃料(RPF)の原料またはサーマルリサイクル向けに出荷します。

混合廃棄物については、搬入後にできるかぎり選別して各品目に振り分けます。それでも分けきれない残渣が出ます。これが最終処分に回る分です。

圧縮梱包された廃プラスチックのベールが整列して保管されている様子

リサイクル率95.8%の内訳

2026年3月期の搬入総量は58,412トンでした。このうち再資源化された量は55,959トン、最終処分されたのは2,453トンで、リサイクル率は95.8%です。

品目別の再資源化率は次のとおりです。

がれき類99.6%(再生砕石として出荷)
金属くず99.9%(製鋼原料・非鉄原料として出荷)
木くず97.2%(燃料チップ・製紙原料・敷料)
廃プラスチック類88.4%(再生樹脂原料・RPF原料)
ガラス・陶磁器くず61.3%(石膏ボードを含むため低い)
混合廃棄物73.8%(選別後に各品目へ振り分け)

率を下げている要因は二つあります。一つは石膏ボードです。リサイクルの技術は確立されていますが、受入先が限られており、含水や汚れがあると引き取られません。もう一つは混合廃棄物の残渣で、細かく混ざり合った複合材は選別のコストが回収価値を上回ります。

この二つをどう下げるかが現在の課題です。石膏ボードについては、解体工事の段階で濡らさずに回収する運用を現場に徹底しているところです。数字を上げるには、処理施設の工夫よりも、解体現場での分別を変えるほうが効きます。自社で解体もやっている会社であることを活かせる領域だと考えています。

品質管理と出荷

再生資材は「廃棄物を処理したもの」ではなく「製品」として出荷します。したがって品質を保証する必要があります。

再生砕石については、月1回、粒度試験(ふるい分け試験)を場内の試験室で実施し、規格の範囲内に収まっていることを確認しています。土壌汚染対策法に関わる懸念がある受入物については、搬入時に受入を断るか、別区画で管理して製品に混ぜないようにしています。

出荷のたびに、製品名・数量・出荷先・車番を記録しています。この記録があることで、再資源化報告書を実態に基づいて作成できます。「書類は出るが中身は追えない」状態を避けるための、当社なりの担保です。

試験室でふるい分け試験機を操作して再生砕石の粒度試験を行う様子

再生資材の購入について

再生砕石は、加須リサイクルセンターでの場内引取と、現場までの配送の両方に対応しています。土木・造成工事の資材としてのご相談、資材商社様からの卸のご相談、個人のお客様の駐車場舗装向けの小口購入も承ります。

在庫状況と出荷可能日はその時期の搬入量により変わります。まずは必要な規格と数量、納入先をお知らせください。

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